特集

月刊「クリンネス」より

海外赴任に伴う感染症対策

シリーズ⑪ 海外で病気になったときの対処法 
/東京医科大学病院 渡航者医療センター 教授
濱田篤郎

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月刊クリンネス

 食品衛生管理を工場の中で進めていくにあたり、「管理者」の役割は非常に重要です。管理者の考え方や態度、言動によって、衛生活動の成果は大きく変わってくるといっても過言ではありません。管理者の心得として注意すべきことを確認してみましょう。

医療機関の探し方

 では、どのように医療機関を探したらいいのでしょうか。これは出張などで海外に短期滞在している方と、駐在員として長期滞在している方では方法が違います。
 短期滞在者の場合は、自分で適切な医療機関を見つけるのがなかなか困難です。このため、まずは宿泊しているホテルのフロントに連絡し、契約医を紹介してもらう方法をおすすめします。もうひとつの方法は、海外旅行保険の相談窓口に連絡し、滞在先にある提携病院の紹介を受ける方法です。大手の保険会社の多くは電話相談の窓口を設けており、保険の加入者は日本語で気軽に相談することができます。また、紹介先の提携病院の中には、保険加入者に無料で医療を提供してくれる施設もあります。
 長期滞在者については、病気になってから受診するのではなく、日頃から現地のホームドクターに健康管理をお願いしておくことを推奨しています。では、ホームドクターをどうやって見つけたらいいのでしょうか。
 先進国であれば現地に到着後、周囲の日本人の評判を聞いて、住居の近くにホームドクターを探すという方法をとります。一方、途上国の場合は受診できる医療機関が限られるため、出国前に各種情報サイト(※)を利用し、情報収集しておくことをおすすめしています。この情報サイトは短期滞在するケースでも利用できます。

(※)海外の医療機関情報サイト

▼外務省・渡航関連情報
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/index.html


▼海外邦人医療基金
http://www.jomf.or.jp


▼東京医科大学病院
http://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/shinryo/tokou/

受診に際して

 海外の医療機関を受診する際には、医療費の支払い方法も知っておきましょう。まず、短期滞在者に関しては海外旅行保険で支払うのが一般的です。長期滞在者の場合は、先進国では現地の公営ないしは民営の保険、途上国では海外旅行保険を利用します。また、日本の健康保険(組合管掌保険や国民保険)も「海外療養費制度」を設けており、海外でかかった医療費の一部還付を受けることができます。詳細は加入している健康保険の相談窓口にお問い合わせください。
 以上、海外で病気になったときの対処法を紹介しました。これらを参考にして、海外赴任中の健康な生活にお役立てください。